泉大津の家
用途:戸建住宅
工種:新築
構造:木造軸組構法
地域:大阪府泉大津市
元々住んでおられた敷地面積17坪の土地に新しく建て替え。
元々は2階建ての建物であったが現在の建築基準法に当てはめると必要面積確保のため3階建とする。
1階は水廻りや玄関といった必要諸室があるため、メインであるLDKを2階に設ける。2階を拠点として上下階に行き来すればそこまで3階建の連続した階段の辛さを感じない。
元々住まわれていた敷地面積17坪の土地に、新たに建て替えを行った木造3階建ての住宅。
以前は2階建ての住まいであったが、現在の建築基準法に基づいて必要な面積を確保するため、3階建てとする必要があった。
1階には玄関や水回りなどの諸室をまとめ、2階にLDKを配置。
生活の中心を2階に据えることで、上下階への移動があっても階段の負担を感じにくい動線計画としている。
敷地が隣地に迫っているため、屋根には軒を出すことができず、外壁には自然素材の塗り壁を採用。
木造3階建てへの塗り壁の採用には、下地の工夫や塗り方の選定など、慎重な検討を重ねた。
玄関まわりは暗くなりがちな配置であるが、施主の趣味である植物の育成に利用する温室を玄関横に設け、ガラスで緩やかに仕切ることで、明るく緑の気配を感じられる空間とした。
庭を確保するのが難しい敷地条件の中で、室内に緑を取り込む工夫となっている。
間口方向に余裕のないプランではあるが、階段と壁の隙間にガラスを挿入することで、視線の抜けをつくり空間に広がりを持たせた。
また、家族の気配を感じながら生活できるよう、視覚的なつながりも意識している。
解体時には、以前の家で使われていた柱を保存し、新しい住まいの玄関に再利用。
家族の思い出や成長の記録を新しい空間に引き継ぎながら、住み慣れた家の面影をそっと残すような住まいとなった。